ワキガ多汗症
ワキガ多汗症で悩んでいる方は多いようです。汗をかくと臭いがきつくなり、他人に不快感を与えるからです。手術により改善できますので心配ありません。腋臭多汗症でお悩みの方は一度相談されることをお勧めします。
ただし、初回手術で不十分な治療を受けた場合、症状がしばらくして再発することがあります。再発した場合の再手術は非常に難しい手術となります。手術は1回で終わらせるという気持ちで、経験豊富な医師に相談せれることをお勧めします。
ワキガ多汗症自己診断チェック
以下の項目に当てはまる場合、ワキガ・多汗症の可能性があります。当てはまる項目が多ければ多いほどその可能性は高くなります。
腋臭体質は親から子に遺伝します、常染色体優性遺伝であると言われています。両親のどちらかがワキガ体質だと子供の半分はワキガ体質になる確率があると言われています。
腋毛の根元にアポクリン汗腺、エクリン汗腺、皮脂腺が存在します。分泌液は毛穴を通って皮膚の表面に出ていきます。わき毛が濃い人は多い人はこれらのアポクリン腺、エクリン腺、皮脂腺の数も多いと考えられています。
アポクリン汗腺からの汗や分泌物には脂肪や色素などか含まれていて、黄色い汗染みの原因となります。 黄色の汗染みが出来る方は腋臭多汗症の可能性があります。
耳の中、外耳道にも多くアポクリン汗腺が分布しています。耳垢が湿っているということは、アポクリン汗腺の分泌が多いということになります。耳垢が湿っていて 俗に「飴耳」と言われる方は腋臭多汗症の可能性があります。
アポクリン汗腺からの分泌液や制汗剤などの外用剤の使用により、皮膚に色素沈着を生じることがあります。
太いわき毛の根元にアポクリン腺、エクリン腺、皮脂腺が発達していることが多く、わき毛が濃い人は汗が多く、臭いがある可能性があります。
ワキガの臭いは自分ではわからないことがあります。人に指摘されて初めて気づくことがあります。
緊張することにより多量の汗をかく人は、もともとアポクリン腺、エクリン腺、皮脂腺が多い可能性があります。
ワキガ
脇の下からの特有の臭いにより、他人に不快感を与える症状です。「酸っぱい臭い」、「汗臭い臭い」と表現されます。症状が強い場合、部屋全体に臭いが充満することがあり、他の人に不快な思いをさせることがあり手術を希望して御来院いただきます。
アポクリン腺とエクリン腺
ワキガ多汗症とは、アポクリン腺及びエクリン腺から、体温調節に必要な範囲を超えて発汗が異常に亢進している状態を言います。アポクリン腺からは、油性の汗が分泌され、エクリン腺からは水性の汗が分泌されると考えられています。特に脇の汗が多く、汗染みになる場合、拭いても流れてくるような場合、手術を希望される方がいらっしゃいます。
多汗症
汗を分泌する汗腺には、2種類あります。1つ目は身体全体にあるエクリン汗腺です。もう1つは脇の下など体の決まった部分にしかない特殊な汗腺であるアポクリン汗腺です。アポクリン汗腺は、わきの下のほかに、陰毛部、乳輪周辺、お臍の周辺、耳の穴の中にもあります。
エクリン汗腺、アポクリン汗腺から出た汗と、皮脂腺の分泌物が交じり合い独特な臭いの原因になると考えられています。ワキには毛が密集しているために、微小細菌が繁殖するのに適した絶好の場所になっています。微小細菌は皮脂腺から出る脂肪成分を酵素によって分解しますが、このときに強い臭いを発します。
当院オリジナルのシェービング法
脇の下のアポクリン腺、エクリン腺、皮脂腺をすべて除去する方法です。
再発率が少ないために、非常に良い方法です。
技術を習得している医師が少ないために引き受けてもらえるクリニックが制限されています。
手術方法
2~4cmほど切開します。
切開創から、特殊な器具を使用しアポクリン汗腺とエクリン汗腺、皮脂腺を掻きだすように除去します。その後、切開部分より直接内部を確認し汗腺を取り除きます。
手術後は、厚めのガーゼを約3日間ワキの下に当てます。
脇の下のガーゼは糸でタイオーバー固定をして、更に弾性絆創膏で固定します。
ワキの下のガーゼは、約3日間つけたままです。
3日間は、あまり腕を動かさないようにしていただきます。
治療時間は60分から75分程度です。
入院の必要はありません。
手術は局所麻酔で行いますが、痛みが苦手な方のために無痛治療もご用意可能です。
手術後の消毒及び抜糸のために2回程度通院が必要です。
切開法
保険診療クリニックや多くの美容外科クリニック行われている一般的な治療法です。
手術方法
わき毛の生えている部位の中央で3センチから5センチの切開を行います。
その切開創から手術用の鋏を用いてアポクリン腺、エクリン腺を除去します。
シェービング法に比べてアポクリン腺、エクリン腺の取り残しが多くなることがあります。
手術後は、ガーゼでパッドをつくりワキの下に当てます。
ワキの下のパッドは、約3日間つけたままです。
3日間はあまり腕を動かさないようにしていただきます。
手術時間は60分くらいです。
入院の必要はありません。
手術は局所麻酔で行いますが痛みに弱い方には、無痛麻酔のご案内も可能です。
吸引法
脇の下のアポクリン腺は皮下の脂肪層に多く存在しています。脇の下の皮下脂肪を吸引することで腋臭多汗症を改善させようとする治療法です。手術時間や、手術後のダウンタイムが短いという利点がありますが、再発が多いので注意する必要があります。ワンシーズンのみで症状を改善したい人向けの治療です。
手術方法
数ミリの切開を行います。
特殊な機材により脇の下の部位の脂肪吸引を行います。
治療時間は20分程度です。
入院の必要はありません。
治療は局所麻酔で行いますが、痛みに弱い方には無痛麻酔もご案内可能です。
多汗症注射
汗の量が多いけれど切りたくないという方には多汗症注射がおすすめです。
緊張した時の汗や、手掌や足の裏といった部分にも多汗症注射は可能ですので、手汗や足の蒸れにも効果があります。
手術方法
多汗症注射は菌体から精製した成分を人体に安全な範囲にまで希釈して注入しています。
多汗症注射後は汗が出にくい状態になります。
効果は注入後1週間くらいから現れます。
持続期間は個人差がありますが3~12ヶ月ほどです。
手術後の通院はありません。
治療時間は1~2分程度です。
痛みに弱い方にはご希望により無痛治療をご用意しております。
ワキガ多汗症再発・他院修正再手術
他院で腋臭多汗症の治療を受けたが、症状の変化が認められない方、満足できない方や、臭いや汗の量が減っていない場合、当院で修正再治療が可能です。諦めずにご相談下さい。
ただし、修正再手術は初回手術に比べて非常に難しい手術になります。できれば再手術をしないで済むように、初回手術の時点で経験豊富な先生に手術を依頼することが大切です。